出生前検査
出生前検査とは?
「知ること」で、赤ちゃんを迎える準備を整える
出生前検査とは、お腹の赤ちゃんの状態を、生まれる前に確認する検査の総称です。
出生前検査は、すべての妊婦さまが一律に受けるものではありません。検査の内容や目的を正しくご理解いただいた上で、ご夫婦の意思で希望される方が受けるものです。

※当院は、出生前検査認証医療機関です。
生まれつきの体質や変化について
赤ちゃん100人のうち、およそ3〜5人は何らかの「生まれつきの体質や変化」を持って生まれてくると言われています。
これには大きく分けて2つのタイプがあります。
1. 形(構造)の変化
心臓の壁に小さな通り道がある、唇の形が周囲と異なるなど。
多くは出生後にわかりますが、妊娠中の胎児ドックや精密胎児超音波検査と呼ばれるエコー検査でわかることがあります。
2. 染色体や遺伝子の変化
体の設計図である染色体の数や構成が、一般的な形とは異なるもの。
主にこのページで紹介する出生前検査で確認できるのは、染色体の変化のごく一部です。「検査ですべてがわかるわけではない」ということを、まず正しく理解しておくことが大切です。
1. NIPT (非侵襲性出生前遺伝学的検査)
「えぬあいぴーてぃー」と読みます。お母さんの血液中には、DNAのかけらが浮かんでいます。そのうちの約10%は、胎盤からでてきたものです。胎盤は、もともと赤ちゃんと同じ一つの受精卵から育った組織です。いわば「赤ちゃんの分身」のような存在であるため、持っているDNAの情報も、赤ちゃんと同じであることが多いことがわかっています。この胎盤からお母さんの血液へと流れ出したDNAのかけらを分析することで、赤ちゃんの染色体の変化を知る検査がNIPTです。
●方法
通常の健康診断と同じような、腕からの採血のみです。
●時期
妊娠9-10週から受けることが可能です。
●対象
赤ちゃんの染色体の変化の中で以下の3つに限定して調べます。
・21トリソミー(ダウン症候群)
・18トリソミー
・13トリソミー
●費用
10万8900円(税込)
●結果の出方
NIPTは、染色体の変化を「確定」させるものではなく、可能性の「高い・低い」を分けるスクリーニング検査(非確定的検査)です。
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結果が陰性であった場合
対象となる変化がある可能性が極めて低い(99.9%以上)ことを示します。 -
結果が陽性であった場合
対象となる変化がある可能性があることを示します。ただし、実際には赤ちゃんに変化がなくても「陽性」と出ることがあります(偽陽性)。そのため最終的な確認には「羊水検査(確定的検査)」が必要です。
特徴
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お腹に針を刺さずにお母さんの採血だけでできるため、検査による破水や流産のリスクがありません。
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特に「陰性」だった場合の精度(陰性的中率)が非常に高いのが特徴です。

2. クアトロテスト
お母さんの血液中にある「4つの成分」を測定し、そこに「お母さん の年齢・妊娠週数・体重」などを組み合わせて、赤ちゃんが特定の特性を持つ確率を算出する検査です。
●方法
通常の健康診断と同じような、腕からの採血のみです。
●時期
妊娠15週0日から18週0日頃まで。
●対象
赤ちゃんの染色体の変化の中で以下の3つに限定して調べます。
・21トリソミー(ダウン症候群)
・18トリソミー
・開放性二分脊椎
●費用
2万8100円(税込)
●結果の出方
「1/500」といった「確率」で報告されます。基準値(カットオフ値)より確率が高い場合に「陽性」となります。ただし、本当は赤ちゃんに変化がなくても「陽性」という結果が出ることがあります(偽陽性)。そのため最終的な確認には「羊水検査(確定的検査)」が必要です。
特徴
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お腹に針を刺さずにお母さんの採血だけでできるため、検査による破水や流産のリスクがありません。
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年齢が高い方ほど、実際には赤ちゃんの染色体の変化がないのに結果が陽性となる「偽陽性」が出やすくなります。陽性と判定されても、実際にその変化がある確率は35歳の妊婦さまで約3.2%、40歳の妊婦さまで約9.2%と高くありません。
3. 羊水検査
NIPTやクアトロテストで「陽性」と判定された場合や、超音波検査で気になる点があった際に行う、最終的な確認のための検査です。
●方法
超音波で赤ちゃんの位置を慎重に確認しながら、お母さんのお腹に細い針を刺して、赤ちゃんを包んでいる「羊水」を20mLほど採取します。
●時期
妊娠15週-16週以降に行います。
●対象
羊水中に浮いている赤ちゃんの細胞を直接調べるため、赤ちゃんのさまざまな染色体の変化について「あるか、ないか」がはっきりわかる検査となります。(確定的検査)
●費用
11万2200円(税込)
特徴
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NIPTやクアトロテストのようにお母さんの血液からの予想ではなく、赤ちゃんの細胞そのものを詳しく分析できます。
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お腹に針を刺す処置を伴うため、約300〜500回に1回程度の割合で、検査をしたことによる破水や流産のリスクがあると報告されています

よくあるご質問
Q.検査ですべての「変化」がわかりますか?
いいえ、すべての変化がわかるわけではありません。出生前検査で確認できるのは、数ある染色体の変化の中のごく一部です。検査結果が「陰性(可能性が低い)」であっても、生まれてくるまで分からない特性もあります。検査の限界を正しく知った上で、ご検討いただくことが大切です。
Q.認証医療機関と、それ以外の施設では何が違うのですか?
認証医療機関は、厳しい基準を満たし十分なカウンセリング体制を備えていると認められた施設です。高次医療機関とのスムーズな連携も約束されています。当院は、この「認証医療機関」として、単に検査結果をお伝えするだけではなく、専門知識を持つスタッフがご夫婦の不安や迷いに寄り添い、検査前から検査後まで継続的なサポートを行える体制を整えております。また、当院は国立成育医療研究センターの連携施設です。より高度な検査や専門的なケアが必要な際も、速やかに連携できる体制ですので、どうぞご安心ください。
Q.相談だけで受診しても良いのでしょうか?
もちろんです。まずは、どのような検査があるのかを知るために相談にお越しください。他院で分娩予定の方も受診可能です。検査を強制することはありませんし、専門のスタッフとの対話を通じて、ご夫婦にとって納得のいく選択ができるようサポートいたします。
Q.検査結果が出るまで、どのくらいの期間がかかりますか?
検査の種類によって異なりますが、採血による検査(NIPTやクアトロテスト)の場合、通常は1週間から2週間ほどお時間をいただいております。羊水検査のように細胞を育てるプロセスが必要な検査は、3週間ほどかかる場合もあります。
Q.高年出産ではないのですが、検査を受けることはできますか?
出生前検査は、年齢に関わらず受けることが可能です。染色体の変化の中には、妊婦さまの年齢に影響をうけるものとそうでないものがあります。年齢にかかわらず、お一人おひとりの想いを尊重いたします。
この記事の監修・執筆
医学博士 長尾 充
【保有資格・認定】
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日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
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日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医
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日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医・指導医
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日本遺伝性腫瘍学会 遺伝性腫瘍専門医・指導医
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日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医・指導医
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日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医・指導医
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日本臨床細胞学会 細胞診専門医
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日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
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日本性感染症学会認定医 / 母体保護法指定医
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J-MELSベーシック・インストラクター / NCPR-Iインストラクター

